プログラミングを勉強してパソコンのトラブルに強くなろう

 パソコンは人が作ったプログラムに従って動いているだけです。プログラムにはミスもありますし、パソコン自体が壊れている可能性もあります。

 パソコンのトラブルには大別して3種類あります

1.プログラマも自分もミスをしていないが、パソコンが壊れている場合
2.プログラマもミスをしておらずパソコンも壊れていないが、自分がプログラマの想定外の使い方をしてしまいおかしなことになっている場合
3.パソコンは壊れておらず自分も普通の使い方しかしていないが、プログラマがヘボなためおかしなことになっている場合

 まず疑うべきは2です。プログラミングに慣れてくると、ソフトを使っていても「ここはこういう処理をしているのだな」とか「作者はこの場面ではこうして欲しいのだな」といったことが分かるようになります。プログラマの想定外の使い方をしなければたいがいの場合ソフトウェアは正しく動きます。

 対してパソコン初心者は経験者が驚くような使い方をしたり、あるいはこうするべきだということが示されているのに気がつかず、変なことをしてトラブルに巻き込まれてしまいます。ソフトウェアの作者はこのソフトを使ってどうして欲しいのか、この機能は何のために存在しどうすれば正しく使えるのか、といったことを作者の思考を想像して考えることがパソコンの使いこなしの第一歩です。

 その辺からダウンロードしてきたフリーソフトウェアの場合、3も大いに可能性があります。ソフトが間違っている場合は普通どうしようもないので、「出来るだけ多くの人が使っていて評価されているソフトを使う」というのが対処法になります。良く使われているソフトであれば、同じトラブルに見舞われた人がどこかに存在し、そのときにどうしたら解決できたのか、ということがインターネットの片隅に書かれていることも多いので、それを検索して発見する技術があるとさらにトラブルに強くなれます。

 そういったソフトがなく、ヘボなソフトしか選択肢がない場合は、「不具合報告を作者に送る」とか(ソースコードが公開されている場合、ものすごい労力を掛けて)「自分で直す」といった方法があります。あまりあてになる方法ではありません。

 最後に疑うべきなのが1です。ハードが壊れている、というのは最悪の事態ですが、ままあることでもあります。対処法は修理するか買い換えるぐらいしかないでしょう。

 プログラミングに慣れてきて、ハードウェアがどのように動くものか、パソコンの各部品がどんな役割を担っていてここではどのように動くべきなのか、といったことが分かるようになると、自分の目の前にある結果が人為的なものなのか、ハードウェアの故障によるものなのかもなんとなく分かるようになります。プログラムのミスの可能性もあるので絶対ではありませんが、どの部品を買い換えればいいかなんとなくでも分かるなら、自分で部品を買ってきて交換して解決することも出来るかもしれません。

 ただし、「パソコンが壊れているかも知れない」ということを疑うのは最後の手段です。どんなトラブルであっても、完全に自分が悪くても、「これはパソコンが壊れているに違いない」と思い込むことはいつでも可能で、そのためにパソコンを買い換えたり余計な出費をしてしまうこともありえます。自分を疑い、ソフトを疑い、検索をして同様のトラブルがないか調べ、それでもどうしようもない時にハードウェアの故障を疑うのが良いでしょう。